長根寺の二十二世・祐義和尚は宝暦6年から天明にかけて(1756~81)荒廃した寺院を再建するため尽力した名僧であり、同時に俳人として薫風の師友と広く交際のある人物だった。この時代の長根寺は杉の巨木に囲まれた草庵だったことから、「老杉閣(ろうさんかく)」と称して多くの文人墨客が訪れており宮古市指定文化財になっている反古塚を含む2基の反古塚もこの頃に建立されたものと考えられる。