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三陸宮古寿司

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目次

宮古港に揚がった地魚の握り寿司

平成13年(2001)からはじまった三陸宮古寿司は宮古の地魚を握った、宮古の寿司屋によるオリジナル企画だ。この寿司は基本的に宮古の旬を意識したネタを中心に構成は参加店の特色を生かしたものになっている。従って参加店により若干の違いがありそれもまた食べ比べる楽しみになっていて、地元の寿司好きの舌に鍛えられて年々レベルも向上している。そんな三陸宮古寿司は大きく分けて、春握り、秋握り、寒握りのパターンがあり浜の活気により様々な地魚が握られる。価格は各店共通の8カンで1500円。

宮古寿司ネタ早わかり

  • 鱈キク(タラキク)
真鱈(マダラ)の雄の精巣。白子とも呼ばれ、これからの時期脂ものってもっとも美味しくなる。通常は汁物のタネに使ったり、軽く湯通ししてモミジオロシなどで食べる。寿司屋ではこれを軍艦巻きにして出す。トロッとした舌触りの珍味。
  • 鮭紅葉漬
の身を薄くさばき、いくらを入れたタレに漬け込んだ珍味。オレンジ色の鮭の身をモミジに見立てた粋なネーミング。
  • はら子(いくら) 
鮭の魚卵。宮古地方ではしょう油と酒ベースのタレに漬け込んだものが一般的。塩でしめたものよりさっぱりした味でご飯とよく合う。
正式な名前はエゾイソアイナメという磯で捕れる地魚。身はタラに似た白身だがタラより数段淡泊でクセがない。その分、肝は濃厚で美味。
  • アブラメ(あいなめ)
アイナメのこと。アイナメは漢字で鮎並と書き、その美味しさは「アユ並み」という意味。秋から冬にかけて大型のものが産卵のため岸に寄る。この時期のものが最も旨い。
ブリの幼魚で宮古地方では「ショッコ」と呼ばれそれに漢字を当てたもの。ショッコの他にイナダワラサニサイと呼ばれる出世魚。
タラなどと同じ水深で捕れる赤い魚。釣り上げると水圧のため目が飛び出すのでこの名がある。通常は吸い物のタネに使うが鮮度のいいものは刺身や寿司でも旨い。

宮古の寿司屋はいつからあった?

江戸時代にはすでにあったという寿司屋だが、宮古にいつ頃からあったかは不明だ。現在市内の寿司店の中で最も長い歴史があるのは戦前から握り寿司を出していたという宮古駅前の蛇の目本店だがそれ以前のことは判らない。宮古で寿司が一般的になったのは戦後でその頃の寿司屋は料亭や食堂が業務拡張のため寿司を握るようになったものが多く、単独の寿司屋が出現したのは昭和30年代前半だという。当時の宮古人たちは酢でしめたサバコハダなどの江戸前のネタに慣れていなかったため、シャリから外してストーブで炙って食べたという逸話もある。また多くの飲食店では電気冷蔵庫ではなく氷を入れた木製の冷蔵庫を使っていた。
近年、寿司屋のカウンターには細長いガラスの冷蔵ケースがあり、そこには様々なネタが並ぶ。一昔前は小振りなケースに氷を敷いてその上にネタを並べたという。それでも寿司ネタはウニがないだけで今とほぼ同じだったという。

寿司屋の「江戸前」って何?

ある料理番組に出演している某タレントが宮古を訪れた。そのタレントは魚の町というイメージで宮古を取材に訪れた時、取材後宮古の寿司屋のほとんどの暖簾に「江戸前」と書かれているのがおかしいと言ったという。江戸前寿司は江戸、すなわち東京湾で捕れた魚を握ったというのがその名の起源とされるが、実際は関西の押し寿司などと分類するための名称で、握ったシャリに魚の身を載せるスタイルのことを総称する。宮古で捕れた、または宮古の市場に揚がった魚を使えば「三陸前」ということになるが、その寿司の形や握りは「江戸前」ということになる。また、正確には江戸前寿司として握られるネタは一定の品物と寿司そのものを置く位置関係も決められているという。しかし、寿司は日本が誇る世界フードであり、元々屋台などで売られていた最古のファーストフードだ。お客にとってファーストフードに食べる決まりや作法などはないのである。自由なスタイルで食べてこそ寿司の美味しさが伝わるのではないだろうか。

三陸宮古寿司加盟店

  • 大寿司/西町 0193-62-7414
  • まとい寿司/大通り 0193-62-0262
  • よし寿司/保久田 0193-62-1017
  • 蛇の目本店/駅前 0193-62-1383
  • 魚正/鍬ヶ崎 0193-62-7885
  • 小町川/大通り 0193-62-6064
  • 志むら寿司/大通り0193-62-2890

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