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蕨手刀

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 蕨手刀(わらびてとう)は松山地区の松山館跡から出土したと伝えられる出土品。

 蕨手刀は主に七、八世紀に作られた鉄製の刀で、地域の有力者を葬った古墳の中から出土することが多く、丸まった柄頭がワラビの新芽に似ていることからその名がつけられた。市内では長根の古墳からも八世紀の蕨手刀が完全な形で出土し、県の指定文化財に指定されている。市内で見つかっている蕨手刀はわずか二点のみ。

 当時は奈良、京都に都を置いた朝廷が国内を治めていたが、一方で東北地方の人々は「エミシ」と呼ばれ、地域独自の文化が続いていた。蕨手刀は主に北日本と関東・甲信地方から出土しているが、とりわけエミシがいた東北地方に蕨手刀が集中している。

 蕨手刀はこの宮古地方にもエミシの有力者がいたことを物語るもので、大変貴重な資料といえる。

出典:広報みやこ「新ふるさと博物館」

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