松迎
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千秋(せんしゅう)と万歳(ばんぜえ)の兄弟が正月の門松を立て新年を祝う
黒森神楽の演目のひとつ。烏帽子に阿吽の面をつけた「千秋」と「万歳(ばんぜえ)」の兄弟が、正月の門松を立てて新年を祝うおめでたい舞。その家の繁栄と天下泰平を祈願し、松の枝に託して「東に栄えるその枝は春に向かう花の松…」のように東西南北にある松を讃えて拝み、五方の祝詞を述べた後、演者は面をはずして扇を使った舞になり、兄弟が同じ心になって、手を合わせるように息のあった二人舞を披露する。後半は早い拍子になり盛り上がってゆく。かつて黒森神楽では「松迎」「翁」「篁(たかむら)」を三翁と称し、祝いの席では必ずどれかを舞ったという。