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宮古のお正月

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正月の食事

元旦の食事は、白飯または「フカス/餅米を蒸したハレ食」と「ゾーニモーヅ/雑煮」、「ニスメ/煮しめ」、「ハラコ/いくら」入りの「デーゴナマス/大根なます」などが一般的だ。翌2日には「トロロマンマ/とろろ飯」を食べる。地域によっては、屋内に飾られた松の下で「トロロマンマ」を食べると風邪をひかなくなるといわれていた。
「モーヅ/餅」の食べ方は、元旦に「クルビモーヅ/くるみ餅」、3日に「ゴマモーヅ/ごま餅」、5日に「アンコモーヅ/あんこ餅」、「マメモーヅ/小豆餅」を食べるというのが古式ゆかしい餅の食し方とされる。地域によっては、「モーヅ」の上に小豆や「クルビ/くるみ」をのせ、「トリグルミ/変形ぼた餅」と称して元旦に食べる。また奇数日に餅を食べ、偶数日には「トロロマンマ」を食べる地区もあった。「トロロマンマ」を食べると中風に「アダンネェ/患わない」といわれていた。 宮古地方の雑煮は、具が多いのが特徴。餅を「カーラギ/すり鉢」で丹念に摺りダシで伸ばしたペースト状の「クルビ」のタレにつけながら食べる。具は近年豪華になって様々な食材が入るが昔は「ネンズン/にんじん」、「デーゴン/だいこん」「ゴンボー/ごぼう」、豆腐、「スミドーフ/高野豆腐」などの野菜類が中心だった。また、正月用にと山で捕った「キツコ/きじ」、潰した兎の肉などを入れる場合もあった。また、昔は「ソーユ/しょう油」は高級品でなかなか手に入らず、しょう油の代わりに自家製味噌の樽の上澄みである「スマス/味噌の上澄み」を使って味を調えた。

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