ツポケ沢の二重滝(川井御山川)
提供:ミヤペディア
巨岩の沢を登って目にする絶景
北上高地の最高峰でもある早池峰山の北西部側から閉伊川へと流れる閉伊川支流・御山川は、ツポケ沢、闇隅沢、握沢、アイオン沢などの支流を集め大きな流れとなって川井地区門馬手前で閉伊川に合流する。写真の滝はツポケ沢(国土地理院地図ではポケ沢と誤字表記)上流部にある秘境の滝だ。滝はツポケ沢に架かる「御山川橋」の袂から徒歩で木材切り出しに使われたであろう古い林道を上流部へ向かう。橋から約800メートル付近まで進むと林道が途切れここから約100メートルほど下の沢へ降りることになる。道はまったくなく崖のような傾斜で泥と倒木が行く手を阻むので軽装での到達は不可能だ。沢へ降りると通常の里で見かける沢とは比べものにならないぐらいのゴロタの岩が転がった沢に出る。水量はかなりあり取材時は日影に残雪もあり水は雪解けで白濁していた。沢を15分ほど登ると滝は唐突に現れる。滝は一ヵ所にふたつ存在する二重の滝で最初に右側が見えて近づくと左側の滝も見えてくる。落差は約15メートルほどだが沢を二分している巨大な岩塊が迫力ある景観を醸し出す。25000/1地図に滝のマークがあるがこの滝に到達する人も少なく滝の名前は不明だ。おそらく周辺を調べれば石碑や石宮などがあるのかも知れないが深山の生命力に覆われ発見は困難であろう。到達難易度は季節が限定されるので★★★★。道はなく発見も難しい。編集部では便宜上、早池峰御山川・ツポケ沢の滝とした。また、情報によればこの二重滝のさらに上流にも滝が存在するという。
- 門馬閉伊川支流御山川