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みずき団子

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小正月に五穀豊饒を願い、作物の豊作を模してみずき(赤い枝の低木)を屋内に設置し、そこに米や蕎麦の粉で作った団子を飾った。団子の形は丸いものがほとんどだが、農具や小判、鍬ヶ崎などではアワビや恵比須、大黒を形どり大漁を祈願した。 テンプレート:しるしる

みずきという山野あるいは河原に自生している枝の赤い低木の枝を切ってきて、屋内に据え付けその枝に米の粉で作った団子を無数につける。正式には小正月行事の中の「餅花」という儀礼で豊穣を意味するもの。平地の水田稲作農民にとって人の出産は稲の生育に結びつく農耕信仰が継承されており、田の神は農業神であると同時に性神であった。小正月のほとんどの行事は、農業から見た暦で考えると、新たに始まる今年の農作業の前兆に対して、かりそめに祝う儀礼の時期であり、それによる生殖力増進を象徴していると考えられる。従って農業を生業とする民にとってみずき団子はあたかも花が咲き乱れ、たわわに実が成る生殖繁栄の願望の現れであると言える。また、このような儀礼は稲作伝来とともに大陸から持ち込まれたものであり、源流をたどると中国の暦にたどりつく。

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